資金調達Q&A
銀行に融資を申し込んでもなかなか借りられずにお困りではありませんか?スムーズな資金調達を実現するには、銀行が融資をする基準を正しく理解する必要があります。また最近では銀行に頼らない資金調達方法もあります。
中小企業経営者にとって資金繰りは永遠の課題です。「中小企業の経営者が資金繰りから解放されれば、それだけで売上が10~20%アップする」とは昔からよく言われることです。
ここでは皆様から寄せられる質問の中から、経営者が知っておくべきポイントをまとめました。今後、順次増やしていく予定です。
ご質問をクリックいただくと、お答えを表示いたします。
再度クリックいただくと、折りたたまれます。
A01.「銀行は、融資先の全ての企業を格付けしています。」
融資を受けている企業は、銀行から格付されています。債務者区分(正常先・要注意先・要管理先・破綻懸念先・実質破綻先・破綻先)と言われるものです。要管理先以下になると不良債権と見做され借りることが難しくなりますが、短期資金なら調達できない事もありません。また最近は、金融円滑化法の導入に合わせて、格付の基準が緩くなっています。
A02. 昔は、「社歴は10年以上か?」「不動産担保があるか?」などが融資の際のチェックポイントでしたが、今ではすっかりこのルールが変わりました。現在では日本全国共通のルールがあります。それは「債務超過の解消年数」「借入金の償還年数」「今後の事業展開」の3つです。
A03. 不動産担保がなくても借入は十分に可能です。事業で利益が出ているか?が最大のポイントです。売掛金を担保にした融資制度もありますし、最近では米や牛などの商品を担保にした融資を各金融機関がこぞって開発しています。
A04. いくつもありますが確実に有利になるのに、ほとんどの経営者が実行されないことがあります。それは、しっかりした融資申込書を作成していくこと、です。
A05. 大切なポイントですので、少々長くなりますが、丁寧に説明をします。
これは融資の手続きを知っていれば理解できます。銀行に出向いて融資を申し込みます。
熱心に話した甲斐あって、支店の融資担当者が皆さんの会社に融資をしたいと考えたとします。
すると彼(彼女)はまず、融資課内でその案件を検討します。具体的には融資課長の了解を得る必要があります。
そして融資課長がオーケーすれば、支店長を交えた支店会議で検討されます。
支店会議でオーケーとなれば、支店から本部に上申することになります(金額が小さい場合は支店長で決裁します)。
支店に出向いて最初から支店長が出てくることはありません。
銀行は典型的な縦社会、ガチガチの役所社会ですから、融資の話は下から順番に上がっていきます。
役所と同じで何人ものオーケーを取る必要があります。
最初に話を聞いてくれた担当者が、経営者の話に感動して「何とかしてやろう」と思っても、融資課長は直接その話を聞いていません。
ポジション的にも融資課長の方が強いので、サラリーマンとして課長に逆らってまで「あの社長に融資したい」、という気持ちにはなりにくいものです。
つまり案件が上に行けば行くほど、最初窓口で話した社長の熱意は薄まって伝わります。直接聞いていないので無理もない話しです。
そこで言いたいことを全て文章にしていくのです。
こうすることで、支店長にも本部の担当役員にも社長の考え方や熱意を正確に伝えることができるのです。
A06. Q.02 で書いた3つのポイントを中心に申込書を作成していくことになります。
「長引く不況で...」「他社との競合が激しく単価が下落して...」などとばかり書くのはナンセンスです。
単なる言い訳にしか聞こえません。不況でも黒字の会社はごまんとありますし、単価競争が激しくても生き残っている会社は今の世の中でも沢山あります。
A07. ご心配いりません。銀行で融資部門や審査部門にいた我々がお手伝いします。
A08. 少人数私募債の活用があります。
これは縁故者から直接資金を調達するための社債(会社の借金)です。募集人数が49名まで、発行金額が1億円未満などの制限がありますが、担保や保証人なしに可能な資金調達の方法です。
A09. 銀行に事情を話して元金や金利を暫くストップさせてもらいましょう。
銀行への支払いをするために、従業員の給与や仕入先への支払いをストップする経営者がおられますが、とんでもない間違いです。
また、あまりお勧めできませんが、決まった時期に確実に入るお金があり、確実に返せるのであれば、ノンバンクなどからお金を借りてその場を凌ぐことも考えられます。
A10. 返済を軽減している先に新規融資をするのは論理矛盾している(から新規融資は出来ない)。
これが銀行の理論ですし基本的にはこの考え方は今でも健在です。しかし09年12月に金融円滑化法がスタートした時期に合わせて金融検査マニュアル(金融庁が銀行を検査する際の指針)が改定されました。
それによると、条件変更をしたからといって必ず不良債権にしなくても良いとなっています。
不良債権にランクされなければ、新規融資は可能です。
A11. 資金不足の理由を冷静に分析してください。赤字を埋めるための借入ですと、事業では利益が出ていない→融資がストップすれば破綻する→担保は処分され保証人に迷惑がかかる、という流れになります。黒字になる見込みが薄いようでしたら、これ以上の被害者を増やさないためにも、追加の担保や保証人は断るべきです。